2009年06月05日
【転載】琵琶湖 在来魚の脅威
在来魚、最大の脅威地形改変 琵琶湖・淀川水系 分析で判明
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009060300186&genre=H1&area=S00
【写真】 琵琶湖を埋め立てて建設された人工湖岸。これらの地形改変が在来魚の産
卵・生育に影響を及ぼしている(草津市北山田町)
琵琶湖・淀川水系の在来魚を脅かすさまざまな要因のうち、河川改修など地形改変
が最も広範な種に悪影響を与えていることが各種レッドデータブックの分析で分かっ
た。次いで外来魚の影響が大きく、在来魚保護には両面で対策が求められることが浮
き彫りになった。
琵琶湖環境科学研究センターの西野麻知子総合解析部門長が、環境省や滋賀、京
都、大阪の3府県のレッドデータを分析した。絶滅危ぐ種などに位置づけられた計42
種の記述から、生存を脅かす要因を河川改修▽外来魚▽水位操作▽水質汚濁▽乱獲−
などに14分類した。
河川改修や湖岸改変、ほ場整備など地形改変が要因とされた種は、ニゴロブナやヤ
リタナゴ、メダカなど最多の35種に上った。地形改変による湖岸や川底の単調化、水
路と田んぼの分断で、多くの種の産卵や生育の場が失われている現状が明らかになっ
た。
次いで外来魚のオオクチバスとブルーギルに食べられたり、えさや住みかを奪われ
ている種がホンモロコやイタセンパラなど29種あった。
滋賀では琵琶湖の水位操作の影響がニゴロブナなど4種で指摘された。一方で水質
汚濁の影響は京都、滋賀ではスナヤツメなど2種にとどまり、大きな危機要因とは
なっていなかった。
全魚種とも脅威は一つではなく、外来魚と地形改変など複数が組み合わさってい
た。西野部門長は「地形改変で在来魚が減ったところに、外来魚が追い打ちかけてい
る。外来魚駆除に加えて地形修復を進めないと、本当の保護につながらない」と指摘
している 。
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009060300186&genre=H1&area=S00
【写真】 琵琶湖を埋め立てて建設された人工湖岸。これらの地形改変が在来魚の産
卵・生育に影響を及ぼしている(草津市北山田町)
琵琶湖・淀川水系の在来魚を脅かすさまざまな要因のうち、河川改修など地形改変
が最も広範な種に悪影響を与えていることが各種レッドデータブックの分析で分かっ
た。次いで外来魚の影響が大きく、在来魚保護には両面で対策が求められることが浮
き彫りになった。
琵琶湖環境科学研究センターの西野麻知子総合解析部門長が、環境省や滋賀、京
都、大阪の3府県のレッドデータを分析した。絶滅危ぐ種などに位置づけられた計42
種の記述から、生存を脅かす要因を河川改修▽外来魚▽水位操作▽水質汚濁▽乱獲−
などに14分類した。
河川改修や湖岸改変、ほ場整備など地形改変が要因とされた種は、ニゴロブナやヤ
リタナゴ、メダカなど最多の35種に上った。地形改変による湖岸や川底の単調化、水
路と田んぼの分断で、多くの種の産卵や生育の場が失われている現状が明らかになっ
た。
次いで外来魚のオオクチバスとブルーギルに食べられたり、えさや住みかを奪われ
ている種がホンモロコやイタセンパラなど29種あった。
滋賀では琵琶湖の水位操作の影響がニゴロブナなど4種で指摘された。一方で水質
汚濁の影響は京都、滋賀ではスナヤツメなど2種にとどまり、大きな危機要因とは
なっていなかった。
全魚種とも脅威は一つではなく、外来魚と地形改変など複数が組み合わさってい
た。西野部門長は「地形改変で在来魚が減ったところに、外来魚が追い打ちかけてい
る。外来魚駆除に加えて地形修復を進めないと、本当の保護につながらない」と指摘
している 。
2009年05月20日
【転載】白神の悲鳴が聞こえる
白神の悲鳴が聞こえる 押寄せる人波、戦闘機、そして温暖化
http://www.222.co.jp/netnews/netnews.php/articles/detail/SN/37341
先ごろ、世界自然遺産・白神山地への入山数が発表された。各紙は、入山数が2万人減ったと報道した。しかし、白神山地へ押し寄せる“人の脅威”は依然として続いている。それに加えて、三沢から低空で飛来する米軍戦闘機、忍び寄る温暖化。自然の残存率指標とされるクマゲラの生息数も芳しくない。数々の情報は、白神山地の悲鳴を伝えている。
環境省が2月末に発表した、白神山地・世界自然遺産の2008年入山数調査によれば、入山総数は2007年の75393人から約2万人減った53982人。これは、夏場の天候不順が響いた結果だと言われる。
しかし、革靴の観光客も訪れる極めて観光旅行色の強い「暗門の滝」が、全入山者の約70%を占めることと、自然遺産の核心地域から若干離れていることとを考え合わせるならば、これを除いた個所の入山数がより白神山地に押し寄せる「人波」の実勢を表わしているだろう、と思う。
2000年からの計測数は行き帰りの判別がつかないので、新機器で往復計測が可能となった2004年から2008年までを見てみると、「暗門の滝」を除いた10個所の入山数は、24052人(2004)、23938人(2005)、21080人(2006)、22227人(2007)、20125人(2008)と、毎年2万人台を維持し、依然入山者が衰えを見せていないことが分かる。
(*注:2004年からの統計の個所を均一にするため、2007年から増設した「真瀬岳」や「大川」は省いた)
また、核心地域への入山は、青森県側では許可制から届け出制に移行した2003年からガクンと減り、2003年520人、2004年582人、(2005年不明)2006年385人、2007年364人、と漸減している。しかし、秋田県側の許可人数を加えると、80人ぐらい増える(2007年)し、秋田県側から越境して無許可無届けで進入する不届き人物らがいるから、実数はその3倍と言われている。届け出制が入山自由の風潮を助長したかどうかは明らかではないが、核心地域でこれだけの人数が侵入すれば、その「危険」は十分ではないか。
報道によると、遺産地域での釣り人などのの焚き火、捨てタバコ、放置釣りの針糸、はては植物盗掘、イワナの密漁などが絶えず、厳しい規制を求める声も上がっている。
白神山地の核心部分は、上空から眺めると、たとえば毛むくじゃらの犬が伏せをし、上体を左側にねじったような形状をしている。そして、これに各入山者が<目指す主だった目的地>を当てはめてみると、見事に「犬の身体」を縁取っている。その「前線地点」が核心部分を四方八方から攻め立てているのである。
具体的に、核心地域の縁の、白神岳、櫛石岳、天狗岳、真瀬岳、核心に迫る緩衝地点、二ッ森、小岳の合計6個所、この入山者だけで、9000人をゆうに超える。しかも、これに核心地域縁にある公園が設定されているから、まだ危険性は増えることになる。
ここで問題となるのは、緩衝地域。緩衝とはいうものの核心部分に迫る場所である。緩衝地域なら入っていいというのでは、本来緩衝の意味をなさない。そして、肝心なのは、核心部分の縁。縁である尾根筋といっても、核心部分の外縁そのものなのだから、その内部にストレスを与えるには十分。ストレスは尾根で遮断されるわけはない。鳥、哺乳類などは極めて敏感であり、また餌付け習慣化の危険もあるし、オオバコなど帰化植物の侵入も実際確認されている。
時代の情報伝達の利便性は高く、白神の保護運動をしている団体、あるいは官庁のアップした情報が、逆の行為に使用されている疑いがあるだろう。たとえば、ルート、地図、ある情報など。核心地域に入ったルポなどは公然と公開されているし、道路情報も細かに報告している人物も複数存在している。善意が悪意と隣り合わせなのである。
思うに、地元の自給自足的生活は、すでに近代化の波に例外なく洗われ、貨幣経済の優先する生活に変貌を遂げたからには、昔に戻ることは到底無理筋な話で、その地域住民の入会権的権利を守ろうとすると、その圏外民との峻別を考えないと、すべて自然遺産地域に区別なしに押し寄せることになる。これでは、所期の目的が逆の結果つまり自然破壊を生むことになる。
どこでも、自然とともに暮らして来た民に訪れたのは、自然と対峙する経済行為だった。2足歩行で自然遊離して人間となった我々は、自然に働き掛けて経済を産み、その経済は自然を加工し、ついには破壊荒廃にまで進む。経済と自然の共生はひどく難しい。自給自足的生活は、ある場所では観光という経済生活へ転換させられる。自然と生きる生活文化の、その関与が、観光客へどこまで有効性を持ちうるのか。
「人の数は力」なのであり、その侵害性はクマゲラにもその他の動植物にとっては、学者、カメラマン、巡視員でさえ例外としない「人間としての脅威」なのである。
クマゲラは、世界自然遺産に選定去れて以後、皮肉にも急速に姿を消した。押し寄せる観光客のために。そして、近年の生息状況も芳しいものではないと、伝え聞く。
2005年11月、共同通信は世界に向けてこう発信した。“Rare woodpecker may be gone from Honshu”と。あなたは、この“may be gone”という響きをどう聞くだろうか。わたしには、とても耐えられないぐらい悲しい響きだ。
[ 記者:森山つきた ](ツカサネット新聞)
http://www.222.co.jp/netnews/netnews.php/articles/detail/SN/37341
先ごろ、世界自然遺産・白神山地への入山数が発表された。各紙は、入山数が2万人減ったと報道した。しかし、白神山地へ押し寄せる“人の脅威”は依然として続いている。それに加えて、三沢から低空で飛来する米軍戦闘機、忍び寄る温暖化。自然の残存率指標とされるクマゲラの生息数も芳しくない。数々の情報は、白神山地の悲鳴を伝えている。
環境省が2月末に発表した、白神山地・世界自然遺産の2008年入山数調査によれば、入山総数は2007年の75393人から約2万人減った53982人。これは、夏場の天候不順が響いた結果だと言われる。
しかし、革靴の観光客も訪れる極めて観光旅行色の強い「暗門の滝」が、全入山者の約70%を占めることと、自然遺産の核心地域から若干離れていることとを考え合わせるならば、これを除いた個所の入山数がより白神山地に押し寄せる「人波」の実勢を表わしているだろう、と思う。
2000年からの計測数は行き帰りの判別がつかないので、新機器で往復計測が可能となった2004年から2008年までを見てみると、「暗門の滝」を除いた10個所の入山数は、24052人(2004)、23938人(2005)、21080人(2006)、22227人(2007)、20125人(2008)と、毎年2万人台を維持し、依然入山者が衰えを見せていないことが分かる。
(*注:2004年からの統計の個所を均一にするため、2007年から増設した「真瀬岳」や「大川」は省いた)
また、核心地域への入山は、青森県側では許可制から届け出制に移行した2003年からガクンと減り、2003年520人、2004年582人、(2005年不明)2006年385人、2007年364人、と漸減している。しかし、秋田県側の許可人数を加えると、80人ぐらい増える(2007年)し、秋田県側から越境して無許可無届けで進入する不届き人物らがいるから、実数はその3倍と言われている。届け出制が入山自由の風潮を助長したかどうかは明らかではないが、核心地域でこれだけの人数が侵入すれば、その「危険」は十分ではないか。
報道によると、遺産地域での釣り人などのの焚き火、捨てタバコ、放置釣りの針糸、はては植物盗掘、イワナの密漁などが絶えず、厳しい規制を求める声も上がっている。
白神山地の核心部分は、上空から眺めると、たとえば毛むくじゃらの犬が伏せをし、上体を左側にねじったような形状をしている。そして、これに各入山者が<目指す主だった目的地>を当てはめてみると、見事に「犬の身体」を縁取っている。その「前線地点」が核心部分を四方八方から攻め立てているのである。
具体的に、核心地域の縁の、白神岳、櫛石岳、天狗岳、真瀬岳、核心に迫る緩衝地点、二ッ森、小岳の合計6個所、この入山者だけで、9000人をゆうに超える。しかも、これに核心地域縁にある公園が設定されているから、まだ危険性は増えることになる。
ここで問題となるのは、緩衝地域。緩衝とはいうものの核心部分に迫る場所である。緩衝地域なら入っていいというのでは、本来緩衝の意味をなさない。そして、肝心なのは、核心部分の縁。縁である尾根筋といっても、核心部分の外縁そのものなのだから、その内部にストレスを与えるには十分。ストレスは尾根で遮断されるわけはない。鳥、哺乳類などは極めて敏感であり、また餌付け習慣化の危険もあるし、オオバコなど帰化植物の侵入も実際確認されている。
時代の情報伝達の利便性は高く、白神の保護運動をしている団体、あるいは官庁のアップした情報が、逆の行為に使用されている疑いがあるだろう。たとえば、ルート、地図、ある情報など。核心地域に入ったルポなどは公然と公開されているし、道路情報も細かに報告している人物も複数存在している。善意が悪意と隣り合わせなのである。
思うに、地元の自給自足的生活は、すでに近代化の波に例外なく洗われ、貨幣経済の優先する生活に変貌を遂げたからには、昔に戻ることは到底無理筋な話で、その地域住民の入会権的権利を守ろうとすると、その圏外民との峻別を考えないと、すべて自然遺産地域に区別なしに押し寄せることになる。これでは、所期の目的が逆の結果つまり自然破壊を生むことになる。
どこでも、自然とともに暮らして来た民に訪れたのは、自然と対峙する経済行為だった。2足歩行で自然遊離して人間となった我々は、自然に働き掛けて経済を産み、その経済は自然を加工し、ついには破壊荒廃にまで進む。経済と自然の共生はひどく難しい。自給自足的生活は、ある場所では観光という経済生活へ転換させられる。自然と生きる生活文化の、その関与が、観光客へどこまで有効性を持ちうるのか。
「人の数は力」なのであり、その侵害性はクマゲラにもその他の動植物にとっては、学者、カメラマン、巡視員でさえ例外としない「人間としての脅威」なのである。
クマゲラは、世界自然遺産に選定去れて以後、皮肉にも急速に姿を消した。押し寄せる観光客のために。そして、近年の生息状況も芳しいものではないと、伝え聞く。
2005年11月、共同通信は世界に向けてこう発信した。“Rare woodpecker may be gone from Honshu”と。あなたは、この“may be gone”という響きをどう聞くだろうか。わたしには、とても耐えられないぐらい悲しい響きだ。
[ 記者:森山つきた ](ツカサネット新聞)
2009年05月04日
2009年04月17日
【転載】環境守って古木残そう
環境守って「古木」残そう…千年桜、縄文杉の自治体が結束
日本三大桜など樹齢1000年を超える樹木がある4自治体が、古木を後世に残そうと「千年の会」を発足させ、国指定天然記念物の「滝桜」がある福島県三春町で15日、設立記念シンポジウムが開かれた。
三春町のほか、「山高神代(やまたかじんだい)桜」の山梨県北杜市、「根尾谷淡墨(ねおだにうすずみ)桜」の岐阜県本巣市、「縄文杉」の鹿児島県屋久島町の首長らが参加。初代会長に就任した日高十七郎・屋久島町長は、「滝桜の場合は、近くにほかの樹木がないことで長く生きられた。縄文杉の場合は、周囲の樹木により台風の強風から守られてきた。古木を守るには周囲の環境を守っていくことが重要」と述べた。
また、パネリストとして参加した小野沢元久・元日大工学部長は、名木を守るには若者への環境教育が重要と指摘したうえで、会の役割として「点だった名木のつながりを線にし、やがては面にして観光促進に結びつけていくことが大切」などと語った。
一方、パネリストからは課題として〈1〉通年の観光にどう結びつけるか〈2〉ボランティアガイドの資質向上――などが挙げられた。
この日は、会の2回目が来年3月に屋久島町で開かれることになったほか、1000年以上の樹齢とされる「じじスギ、ばばスギ」の小野町、「大鹿桜」の猪苗代町が新たに会に加わることが報告された。
また滝桜が17〜19日にライトアップされるのを前に、14日夜には、試験点灯が行われた。
(2009年4月16日07時31分 読売新聞)
日本三大桜など樹齢1000年を超える樹木がある4自治体が、古木を後世に残そうと「千年の会」を発足させ、国指定天然記念物の「滝桜」がある福島県三春町で15日、設立記念シンポジウムが開かれた。
三春町のほか、「山高神代(やまたかじんだい)桜」の山梨県北杜市、「根尾谷淡墨(ねおだにうすずみ)桜」の岐阜県本巣市、「縄文杉」の鹿児島県屋久島町の首長らが参加。初代会長に就任した日高十七郎・屋久島町長は、「滝桜の場合は、近くにほかの樹木がないことで長く生きられた。縄文杉の場合は、周囲の樹木により台風の強風から守られてきた。古木を守るには周囲の環境を守っていくことが重要」と述べた。
また、パネリストとして参加した小野沢元久・元日大工学部長は、名木を守るには若者への環境教育が重要と指摘したうえで、会の役割として「点だった名木のつながりを線にし、やがては面にして観光促進に結びつけていくことが大切」などと語った。
一方、パネリストからは課題として〈1〉通年の観光にどう結びつけるか〈2〉ボランティアガイドの資質向上――などが挙げられた。
この日は、会の2回目が来年3月に屋久島町で開かれることになったほか、1000年以上の樹齢とされる「じじスギ、ばばスギ」の小野町、「大鹿桜」の猪苗代町が新たに会に加わることが報告された。
また滝桜が17〜19日にライトアップされるのを前に、14日夜には、試験点灯が行われた。
(2009年4月16日07時31分 読売新聞)
2009年04月15日
【転載】温暖化放置 被害予測
温暖化放置なら猛暑死の危険3・7倍?…今世紀末の被害予測
世界中で温暖化対策が全く講じられなければ、21世紀末の日本では、猛暑で死亡する危険が3・7倍となり、洪水による浸水被害額が年8・7兆円増える――そんな深刻な被害予測を国立環境研究所や茨城大など国内14の研究機関がまとめ、14日開かれた政府の中期目標検討委員会(座長=福井俊彦・前日銀総裁)に報告した。
予測は、〈1〉世界中で対策が取られず、1990年に比べて気温が3・3度上昇〈2〉一定の対策を進めて2・2度上昇〈3〉対策を強化して温度上昇を1・6度にとどめる――の3ケースを想定。2090年代に、気温上昇に伴って起きる洪水被害や森林の植生の変化などを分析した。堤防設置などの被害防止策は取られないことを前提としている。
それによると、気温上昇で豪雨の頻度が増すため、洪水の浸水面積が増大し、〈1〉〜〈3〉のケースでそれぞれ、建物や農作物などの被害額は最大で年間8・7兆〜6・4兆円増えるとした。暑さによる「熱ストレス」で心臓や肺に病気を抱える人が体調を悪化させるなどして死亡する危険は、1990年の3・7〜2・1倍になるとしている。
対策を強化して温度上昇を抑えた〈3〉のケースでも一定の悪影響は避けられないとの結果となった。
2005年の大気中の温室効果ガスの濃度は375ppmで、産業革命以降は上昇傾向にある。世界の科学者で作る「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、〈3〉のケースにまで温度上昇を抑えるには、2050年時点での世界全体の二酸化炭素排出量を2000年に比べて50〜85%削減する必要があるとしている。
同委員会では、日本が20年頃までにどのくらいの温室効果ガス削減を目指すべきかの中期目標について、1990年に比べて4%増〜25%減とする6案と、今回の予測結果や経済影響などについて公表し、今週中に国民の意見を募集する手続きに入る。今月20日から全国5か所で国民の意見を聞く会合を開き、6月に政府としての中期目標を決める。
(2009年4月14日23時21分 読売新聞)
世界中で温暖化対策が全く講じられなければ、21世紀末の日本では、猛暑で死亡する危険が3・7倍となり、洪水による浸水被害額が年8・7兆円増える――そんな深刻な被害予測を国立環境研究所や茨城大など国内14の研究機関がまとめ、14日開かれた政府の中期目標検討委員会(座長=福井俊彦・前日銀総裁)に報告した。
予測は、〈1〉世界中で対策が取られず、1990年に比べて気温が3・3度上昇〈2〉一定の対策を進めて2・2度上昇〈3〉対策を強化して温度上昇を1・6度にとどめる――の3ケースを想定。2090年代に、気温上昇に伴って起きる洪水被害や森林の植生の変化などを分析した。堤防設置などの被害防止策は取られないことを前提としている。
それによると、気温上昇で豪雨の頻度が増すため、洪水の浸水面積が増大し、〈1〉〜〈3〉のケースでそれぞれ、建物や農作物などの被害額は最大で年間8・7兆〜6・4兆円増えるとした。暑さによる「熱ストレス」で心臓や肺に病気を抱える人が体調を悪化させるなどして死亡する危険は、1990年の3・7〜2・1倍になるとしている。
対策を強化して温度上昇を抑えた〈3〉のケースでも一定の悪影響は避けられないとの結果となった。
2005年の大気中の温室効果ガスの濃度は375ppmで、産業革命以降は上昇傾向にある。世界の科学者で作る「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、〈3〉のケースにまで温度上昇を抑えるには、2050年時点での世界全体の二酸化炭素排出量を2000年に比べて50〜85%削減する必要があるとしている。
同委員会では、日本が20年頃までにどのくらいの温室効果ガス削減を目指すべきかの中期目標について、1990年に比べて4%増〜25%減とする6案と、今回の予測結果や経済影響などについて公表し、今週中に国民の意見を募集する手続きに入る。今月20日から全国5か所で国民の意見を聞く会合を開き、6月に政府としての中期目標を決める。
(2009年4月14日23時21分 読売新聞)
