2002年09月

2002年09月30日

活動履歴 2002年9月

日時 場所 概要
9月1日 武庫川 武庫川円卓会議
9月4日 名古屋 「海上の森を守る会」午後・女性会館
9月5日 市役所 不老館跡地問題
9月8日 プラザホープ 愛する会・集会
9月12日 自宅 愛する会・世話人会議
9月15日 橋本 午前10時〜遊水地の会
9月15日 自宅 愛する会・世話人会議
9月16日 自宅 愛する会・世話人会議
9月17日 農協ビル 紀ノ川委員会勉強会
9月18日 県庁 港湾課・干潟問題
9月18日 市役所 不老館跡地問題
9月22日 橋本 流域委員会対策会議
9月25日 県庁 港湾課
9月25日 市役所 不老館跡地問題
9月27日 アバローム紀の国 紀ノ川流域委員会


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2002年09月25日

紀ノ川の生態系について

紀ノ川河口と和歌川河口をめぐって

紀ノ川河口と和歌川河口の共有する特徴として干潟の生態系が上げられる。昨年、環境省は全国の「重要湿地」にこの両河口の一つ和歌川河口干潟を選定した。
これは、干潟面積に拘らず生態系の豊富さと希少種の存在が突出しているからである。

和歌川河口干潟は約35ヘクタールと小規模ではあるが、生態系の豊富さ、特に稀少種が多い干潟として貴重であることが指摘されている。
これに類する紀ノ川河口干潟は、底生物の豊さに加え越冬渡り鳥の休息地としての重要性を担っている。

干潟は戦後開発等により約4割が喪失したと言われる。今日干潟の重要性が論じられるのもこれ以上の喪失が進めば取り返しのつかない生態系の異変が起こることが指摘されているからである。

9月12日、国土省は全国39河川の2百51地点を対象に、水質、自然の豊かさ、親水性、河川敷への利用等16項目を点検して、5段階評価の結果表を公表した。
紀ノ川は残念ながら、和歌山市、九度山町、五条市において共に評価2であった。これは、各項目において危険信号を発せられている数値である。特に、ここ10年前公的機関から水質の悪化等が指摘されているだけに信憑性を疑うことは出来ない結果が出ていると謙虚に受けとめなければならない。

問題はこれからである。来年から、上流で大滝ダム、下流で紀ノ川大堰の供用が始まる。また、紀ノ川河口干潟地において、和歌山北バイパス高架橋の工事が始まっている。干潟底生物が特に影響を受けるところである。一部移植された生態系の状況報告が危惧される。

先日8月22日に和歌の浦住民に対して、県から高潮対策を目的とした片男波護岸工事の説明があった。これは、和歌の浦干潟に既存護岸から沖だし2メートル、長さ約1000メートルに及ぶ埋立工事である。又しても干潟が犠牲になる。

渋滞緩和、高潮対策と私達住民に役立つことばかりを標榜して行う公共事業の名のもとに自然破壊が目の辺りで繰り返される。私達の利便性が自然の恵みを壊滅に追いやっている国土の現状は想像を絶する。事実を単純に考えて、和歌川河口干潟は「のりの笹立つ」で歌われた面影がなく、のり漁は壊滅的激減の状態である。また、私達の日常食生活に欠かせない貝類、アサリ、シジミは国土の干潟からほとんど採取できない。そして、この実態を経済産業省が一番よく理解している。

紀ノ川河口はその重要性から全く逆行した河川整備が行われている。これは、紀ノ川河口だけではない99年に施行された新河川法に基づく理念が現実の整備実態並びに計画は乖離の一途を辿っているとしか考えられない。近年の理念と現実の捩れ現象を戻す為の新河川法であり、2000年の河川審議委員会での答申であったものが、全く機能することなく反って自然破壊を加速させる結果になっているのが現実である。それが上記の工事実態であり計画である。

公的機関が水質の悪化ならびに河川調査による総合的危険状態を警告していることはもはや現実は取り返しのつかない瀬戸際にきていることの事実である。この機会を真摯に受け止めて抜本的な対策を講じなければ、日本は自然の恵みを自らの手によって壊滅させると同時に私達が死地を求める結果になる。これは火を見るよりも明らかなことである。

然るに、国会で「自然再生推進法案」が審議される事態は、環境省ならびに国土省の見解を疑わざるを得ない。また、世界自然保護基金ジャパン(WWFJ)がこの再生法案に前向きなのにはしょうこりもなく開いた口が塞がらない。私は常々、世界自然保護基金、日本自然保護協会、日本野鳥の会は自然を守らない。自然を守るのは、私達郷里の住民、市民であると主張してきている。

今回の紀ノ川河川整備計画は生態系に十分配慮した護岸整備を基本理念に置き、流域住民の意見を最大限尊重した計画書が作られるべきである。流域住民と生態系の周辺は先見的理解に基づき共存してきた。そして、共存の歴史がいろんな文化を育んできた。
計画書は文化を支えるのが流域住民であることを基盤に置いたものになることを提唱する。

                         岩畑 正行
                         2002.9.25

heiwatwwwa at 21:55|Permalinkclip!紀ノ川流域委員会 

片男波高潮対策事業予算請求に対する抗議書

和歌山県知事  木村良樹 殿

平成14年度片男波高潮対策事業予算請求に対する抗議書

9月18日、片男波高潮対策事業予算請求書が「和歌の浦干潟を愛する会」の会員有志に開示されましたが、その際の港湾管理整備課の説明は、8月22日の地元説明会の説明内容と全く違います。私達はこれに抗議します。
現在の計画「矢板式」工法は、生物調査、ならびに周囲の環境を十分配慮したものであると県は主張してきていました。しかし、今回の情報開示においてその根拠は覆されました。沖だし約10メートルの「重力式」人工親水護岸工事を14年度に予算申請していた事実が明白になったからです。

問題は、当初の計画が「矢板式垂直護岸工事」であったものが、13年度に実施された環境調査の結果が出た後に、埋立面積が広くなる「重力式護岸工事」の計画を国に予算請求していることです。
この計画変更は生態系ならびに環境に配慮するどころか、全く無視した計画を強行したということです。今回の情報開示で県は私達を騙すだけではなく、結果的に国をも騙すことが明らかになりました。

私達は、和歌山県が環境を無視し、住民を騙し、国をも騙して公共事業を強行するとは到底思えません。しかし、現状においてはそういう状況になっています。
そこで、私達は、現地での県との護岸工事についての議論を提案します。
10月6日、私達は午後1時より「現場見学会」を行います。現地で危険箇所、改良箇所、矢板式工法の必然性等について県の意見が聞ければお互いに問題の認識が深まると考えます。また、今回の見学会への県の参加が県に対する不信感を少しでも払拭させる好機になると思います。
                         
2002.9.25           和歌の浦干潟を愛する会
  岩畑正行

heiwatwwwa at 20:44|Permalinkclip!和歌の浦干潟を愛する会 

2002年09月09日

紀伊丹生川ダム計画、英断の中止背景が物語るもの

今回紹介してある新聞記事から、紀伊丹生川ダム計画中止の背景を考察してみたい。私が「紀ノ川流域委員会」の委員として2回目の委員会から終始主張してきたことは、この計画には地元住民ならびに漁協組合が反対している、洪水対策としての整備局の治水論は破綻している。また。近年の水需要予測が大幅に下降している、この3点である。

毎回、これらの根拠を説明したビラ、資料、委員会への提案等を各委員ならびに整備局関係者に配布してきた。
昨年6月7日に第1回委員会が開催されて、先日の8月9日で10回の審議が行われてきた訳だが。内容は洪水対策による整備局の治水論に対する反論である。整備局プログラムからいけば予定の治水審議回数を大幅に延長するようになり、各委員からも速やかやプログラムにのった進行が望ましいという発言が相次いだ。とにかく、治水論を議論、審議をした訳である。

4月25日、第8回流域委員会において、マスコミ報道による、ダム縮小計画案の発表の時期についての質問を行ったところ、整備局の返事は6月中に縮小案を発表します、との答えであった。そして、5月16日の中止発表。25日から22日後の決断が中止になった訳である。

6月11日の新聞記事を読んで頂ければ、市民に対して中止に対する整備局の至極当たり前の「水需要減なら計画変更」というタイトルが説得力を持つ。また、「水需要の減少と環境面の双方を配慮すると、多くの制約ができ、結果的に事業として成り立たなくなりました。」との整備局の発言が理路整然と述べられると全くその通りだということになる。

さらに、99年9月に出された「ダム審議委員会」での答申付帯事項での「水需要予測の調査」、「環境保全に万全を」、これを重く受け止め、粛々と検討した結果、中止との結論に至りました。といえば、今まで国土省は嘘、偽りは一つもありませんと憚りなく吹聴しているとしか聞こえない。この次元で市民参加での議論を反映するという真骨頂が崩れさり、同じ土台に乗ったかに見えた流域委員会での乖離が修復不可能なものになってしまっていると認識するほかないだろう。

これまでのダム計画は、全て国土省が発案して実施、中止を行うのであって住民、市民の参加は意見聴取に留める、この姿勢は時代背景が変わろうとも首尾一貫すると言わんばかりではないか。
また、このことは5月の川辺川ダム強制収用委員会について竹村河川局長が発言した「議論の行方と本体着工は別次元の話」、もう一つは「説明責任は『これで十分』ということはなく、未来永遠にあると認識している」と明言している。
 
これは、私の持論、段違いの平行棒論を実に的確、見事に恥ずかしげもなく言い放っている。そして、現在全国で行われているダム論議は正にこの二つのパロディーに集約されているといっても過言ではない。

6月5日の私の主張「住民運動の可能性広げる」と11日の近畿地方整備局河川部長の「水需要減なら計画変更」を読んで頂きこの二つのパロディー、現在行われている全国の流域委員会の縮図に終止符を打つべきさらなる運動を私達は模索しなければならない。

岩 畑 正 行

heiwatwwwa at 21:52|Permalinkclip!紀ノ川流域委員会