2002年07月04日

「愛知万博」の大自然破壊と協会の偽証

愛知県企業課における自然大破壊は想像に絶するものがある。聞くも驚嘆、見るも無惨な物語である。

「愛知万博」は「海上の森」を舞台に自然破壊がクローズアップされたが、愛知県は「森」の破壊だけではなく、「海」の破壊、「中部国際新空港」の着工に踏み切ったのである。どちらが本命工事というのではなく、公共事業の典型的セット事業として位置付けられている。そして、これの隠れ蓑的に、「設楽ダム」の推進が行われた。全て2001年の同時進行である。

愛知県民なら周知している、県債3兆円にさらに借金を繰り返しての公共事業の実施政策は「貧すれば鈍する」の最たるものである。そして、これが物語る「海と森」の破壊は、失われる自然、増える借金、次世代への借金つけ回し、これからくる医療、福祉、教育の予算が減ることは誰もが理解できる。

自然破壊に伴うこれらの諸問題が明白すぎる事実にも拘らず、愛知県の公共事業は暴走し始めている。国の政であった万博ももはや過去の遺物でしかないことは自明の理である。「愛知万博」、「中部国際新空港」、「設楽ダム」の暴走を止める、もしくは軌道修正を促すには「国民の声」としての市民運動が必要である。そして、この原点に私達の運動がある。その一環として私達が日本国際博覧会協会に対して告発した意見書をここに掲載します。
 
2005年日本国際博覧会協会 殿

「2005年日本国際博覧会に係る環境影響評価書(案)」の縦覧にともない、意見を述べてくださいとの法的手続きですが、私は最終案の環境負荷についての意見を述べるつもりは全くありません。
現段階において、比較検討された「負荷低減」について論議することがどれだけ無駄なことかこの2年の歳月でよく解ったからです。平行線を辿ることを無視することも可能です。しかし、最後に一つだけ皆さんに知ってもらわねばならないことの為に敢えて、今回の環境影響評価書に関する事実を告発します。

 1999年評価書段階の会場計画は完全に反故になり、2000年12月BIE登録の時点において計画は新しい開催場になった。この背景からとんでもないことが起こった訳です。
通産省の万博推進室がBIE登録は開催5年前に申請が必要であるとの虚偽の説明を自らの通産省万博アセス評価会に報告して、アセスの再実施を残念させたことです。この事実は1年以上経って、第7回評価会(2000年1月13日開催)の議事録から明らかになりました。
 
真実は3年前でよいとBIE幹部が明言して会場計画を再検討するように万博推進室に求めていたという。そして、現実は救い難いさらに度を越してあってはならない結末をつくってしまった。それはどういうことかと言えば、1999年秋の通産省幹部とBIE幹部の懇談内容を2000年1月14日に中日新聞が素っ破抜いていることです。
この新聞の告発に誰も耳を貸そうとしなかった現実にあってはならない民主主義の現実があるということです。
 
万博推進室の罪は万死に値するものですが、評価会自身もそれに準じます。説明を受けていなかったということは通らないからです。真実は、第7回評価会の翌日、周知の事実として公になっていたからです。再考はいつでも出来たはずです。それを知らなかったことの理由において拒否し続けた罪は、万博協会がアセスの再実施を頑なに拒否し続けたのと全く同じです。また、アセスを最も尊重しなければならない中央環境3団体も同罪です。厳密に言えば、アセスの最終権限である大臣意見即ち評価会の決断が、虚構の基に作られた今回の「環境影響評価書案」を国民の前に提示したことになります。これはどういうことか。国民を欺いて国の政を強行したという事実。「愛知万博」に付きまとう行政の汚点と、それを国の方針であり、真偽、善悪を取りあえず委ねてしまう国民性の再確認を招いたということです。
 
 
2年間の虚偽の時間は、行政と市民の乖離を止める時を刻むことなく、万博協会に不信を募らせる時間でしかなかった。結果的には全ての市民団体を万博反対の意思表示に変えてしまったといえるでしょう。後は工事推進という既成事実を積み重ねることによって市民の声を黙らせる、昔ながらの公共事業常套手段を展開するだけです。この仕組みのどこにアセスの理念、私達の意見が反映されるといえるのでしょう。
 
私は冒頭で述べたように、「修正評価書案」に対する意見を述べません。「修正評価書案」に携わった全ての関係者を告発します。済し崩しに既成事実ができ上がり、国民を納得させたと自己暗示に浸っていくだろうが、しかし、私は絶対に納得しないし、関係者であるあなた方を許しません。
 
以上から、日本国際博覧会協会全ての関係者の虚偽罪は明白になりました。従って、私の意見書は全国に遍くこの虚偽の「修正評価書案」を国民の皆さんに伝えることであると信じて速やかに実践することです。このことを確と申し述べて意見書と変えさせて頂きます。


岩 畑  正 行
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