2003年09月18日

第15回「紀ノ川流域委員会」報告

治水対策として具体的な整備計画素案が提起された。根拠は1959年の伊勢湾台風時の洪水流量に基づいてとなっているが飽く迄も机上数値での計算である。素案については、整備局から具体性の問題として前々回の委員会で説明が行われてきた。

洪水流量もしくは目標流量については、私は合意していないが、進行上合意されたものとして定められている。しかし、それが素案上に、紀ノ川沿いの「岩出」、「藤崎」の全面改築、「小田井堰」の部分改築と直結した可動堰の河川整備となると話は別である。恐ろしいことに何度もモニタリングで繰り返されると、あたかも実施される工事として認識してくる思考金縛り状態に引きずり込まれる。そして、それについて付随する問題点の指摘、解消に方向性が決められていくから不思議である。5日から紀ノ川大堰の機能試験、湛水が始まる。15日まで水をためて問題がなければそのまま本格運用が開始される。
 
この紀ノ川大堰であるが、無用の長物であることは論を俟たないが、果たした唯一の功績というものがある。それは、吉野川河動堰反対の人々に対して非常に勇気を与えた。それは、見学の折に、こんなものは断じて吉野川に作らせてはならないという新たな決意を促したということである。

私の発言内容    
 
紀ノ川河口から66.5キロに紀ノ川大堰があり、計画されている「岩出可動堰」は大堰から約10キロ地点、さらに「藤崎可動堰」へは10キロ余りと続く、紀ノ川本流は約35キロあるが、この距離を4つの可動堰で仕切ってしまうという計画は理解に苦しむ。治水対策上の素案ということではあるが、利水、環境面から検討を有するという問題提起の前に、河川がたとえ可動堰であっても仕切られている光景を想像すれば狂気の沙汰であると言わざるを得ない。
私はこの趣旨をやさしく述べて再考を促した。 ただ残念なことに、委員会の審議は次回素案に対する住民意見の聴取方法を論議する運びになった。少し本格的に素案に対しての再考を述べていく為の対策を考えたい。以上が重大視しなければならない論点であった。